里親支援の家庭訪問を終えて思ったこと

HAPPY NEW EARTHのしんさんです。

今回、スタディツアー終了後にスリランカに残り里親支援をしている5人の家庭訪問をしました。
家庭の事情や勉強方法、さらにはスリランカの教育制度などを聞いて今、HAPPY NEW EARTHがしている里親支援の必要性を強く感じました。

スリランカの教育制度

スリランカは小学校が5年間、中学校が6年間、高校が2年間通います。
中学校最後と高校最後に大切な試験があり、その試験結果によって、進学できる学校が決まります。
高校はより専門的な勉強をするため日本人の感覚だと大学と高校の中間のような教育をしています。
例えばエンジニアになるには、中学生の間にエンジニアになると決めて、エンジニアの勉強ができる高校に通います。
高校に通っているときにエンジニアからお医者さんに希望を変えることはほぼできません。
里親支援をしている子どもたちは中学5年生から最後の試験を控えた2年間、高校の2年間をサポートしています。
サポートの内容は塾の費用一部負担が圧倒的に多いです。

スリランカの塾

スリランカの塾は日本人が考える塾とは異なります。
学校の先生が放課後、塾の先生になり教えています。現在スリランカが抱えている大きな問題が塾です。
学校の先生は学校ではあまり真剣に教えず、塾で一生懸命教えるということが起こっています。
先生としての月給よりも塾の授業料が大きな収入になっているため、先生は学校の授業よりも塾に力を入れています。
結果的に生徒は塾に通わないとよい成績がとれません。

新政府もスリランカの教育制度を問題視していますが現状よい大切な試験でよい成績を取るために塾の授業料を払っています。

親子それぞれの想い

私たちが支援している家族は塾の費用をかなり無理をして払っています。月の世帯収入の半分ぐらいは塾の授業料に支払っている家庭もあります。塾の授業料を支払うために削るものは、食事や生活用品です。洋服はめったに買えないと思います。

「自分たちのように苦労して欲しくない」
「子供には収入が安定している職業に就職して欲しい」
と親が子を想い、子に未来を託し、無理して授業料を払っています。

子どもも生活が苦しいのに塾の授業料を払ってもらっていることは重々承知していて、
「試験でよい成績をとって、よい大学に入り希望の就職先に勤める」
「親に苦労をかけているので、早く一人前になって親を助けたい」
と思っていて、全く遊ばずに日々勉強している子も多いです。

スリランカだけではなく世界共通の親子の想いかもしれませんが、スリランカは子どもの未来に希望を託すために今、とても無理をしているように感じました。

家庭訪問を終えて

家庭訪問を終えて、まず思ったことは、私が彼らの立場だったらこんなに努力できないかもしれないということでした。
今回訪問した家族と私の間には努力ではどうにもならない深い溝があります。
言い方を変えると私は彼らほど努力していないのに生活に困っていません。

『日本人に生まれたというだけでとても幸運なこと』
とマンジュラさんとよく話をしています。
日本人でも苦労をされている人、ゆとりのある人さまざまです。
でも私の場合、生活ができて子どもも養えています。食べ物に困ることも今のところありません。当たりまえの生活ができることは、実はとてもラッキーなことでスリランカでは当たり前ではありません。

私は幸運にも日本人として生まれました。
その幸運を自分のためだけに使うのではなく、スリランカの子どもたちとシェアして、スリランカで頑張って這い上がろうとしている子どもたちを応援していきたいです。

もし一緒に応援したいという方がいらっしゃいましたら是非、里親になってHAPPY NEW EARTHと一緒にスリランカの子どもたちを応援しましょう!!

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